ポスト大阪「都」構想 ― 2015年05月22日 10:30

昨夜のテレ東「カンブリア宮殿」は、文化財の内外装修復の最大手、小西美術工藝社の社長だった。彼は元金融アナリストで、茶道の師範、42歳で日本家屋で「隠居」していたところを請われて就任したイギリス人。
会社は現在、日光東照宮の彩色塗装の修復を行っている。
彼が文化財修復の世界には行って驚くのは、日本が文化財修復にかける予算の少なさである。国家予算としては81億円、故国イギリスでは500億円。
しかも日本では、建築構造物としての修繕が主で、内装などは「古びて赴きあり」の域を超えて単なる「ボロボロ」だという。もちろん観光産業への活用波及はほとんど無いという。
好例は、彩色が剥がれて地元民も見向きもしなかった埼玉県のお寺のお堂を、創建当時の色彩に修復したら、なんと「国宝」してとなり年間80万人を超える観光客を迎え、地元にはガイドなどの波及が生まれた。
彼は断言する、文化財こそ地方創世にもなる観光の核である、観光産業は世界平均でGDPの9%、日本は2%台、つまり観光を「世界平均」とするだけでGDPの伸びしろが確保される。
モヤモヤしていた、砂上の楼閣にすぎなかった「大阪都構想」への対案が明らかになった気がする。
大阪には、豊臣秀吉が開発したころから江戸時代の「商人の町」としての膨大な文化的集積がある。
橋下市長が予算を削りに削った「大阪固有の文化・文化財」「歴史」を徹底的に掘り起こして、観光資源として組み込んで行く。
東京のおもしろさは、実は、華やかで流行の先端を行くものと、江戸に根っこをもつ古い伝統文化との出会いがあるところだと思う。
大阪だけでは難しいところもあろうが、ほんの半径40キロの中に京都・神戸・奈良があるではないか。
京都にあって大阪にないのは、文化的閉鎖性つまり自己の文化へのこだわりと不断の維持管理の差ではないか。
まずは大阪の文化財への徹底立て直し・修復、そしてなにが大阪らしい大阪固有の文化なのかを見直すことだろう。
観光は、固有で個性的な文化を見せることに尽きる。文化財というハードは徹底的に「見て感動するほど素晴らしい」レベル(藤祭りで触れた、塚本こなみさんのいう「感動分岐点」を超える)までメンテナンスされなければならない。
大阪に文化がないか?ある。
京都には京都の、神戸には神戸、奈良にも、吉野にも高野山にも、関西一円には観光産業経済規模を世界平均に近づけるだけの資源はあるではないか。
しっかり補修された、美しく壮麗な「国宝」「重要文化財」を核とする観光産業は、ガイドや、小西美術工藝を頂点とする修復会社、宿泊施設、食堂、外国人の観光ガイド業など裾野が広がる。
GDPを世界平均にあげると、100万人単位の雇用も生まれ、文化財修復の職人技術の継承もスムーズに行われる。
文化財こそ予算のかけがいのある「地方創世」だそうだ。
賛成だ。
ヨーロッパの都市が、最新の超高層ビルで観光客を引きつけているか?「ノー」だ。歴史的景観と文化財・美術品で観光業が成り立っている。
歴史は「江戸時代以前」だけではない、明治~昭和もまた歴史なのだ。
大阪を始め関西復権(観光産業での)は、「関西文化の都構想」こそふさわしい。
会社は現在、日光東照宮の彩色塗装の修復を行っている。
彼が文化財修復の世界には行って驚くのは、日本が文化財修復にかける予算の少なさである。国家予算としては81億円、故国イギリスでは500億円。
しかも日本では、建築構造物としての修繕が主で、内装などは「古びて赴きあり」の域を超えて単なる「ボロボロ」だという。もちろん観光産業への活用波及はほとんど無いという。
好例は、彩色が剥がれて地元民も見向きもしなかった埼玉県のお寺のお堂を、創建当時の色彩に修復したら、なんと「国宝」してとなり年間80万人を超える観光客を迎え、地元にはガイドなどの波及が生まれた。
彼は断言する、文化財こそ地方創世にもなる観光の核である、観光産業は世界平均でGDPの9%、日本は2%台、つまり観光を「世界平均」とするだけでGDPの伸びしろが確保される。
モヤモヤしていた、砂上の楼閣にすぎなかった「大阪都構想」への対案が明らかになった気がする。
大阪には、豊臣秀吉が開発したころから江戸時代の「商人の町」としての膨大な文化的集積がある。
橋下市長が予算を削りに削った「大阪固有の文化・文化財」「歴史」を徹底的に掘り起こして、観光資源として組み込んで行く。
東京のおもしろさは、実は、華やかで流行の先端を行くものと、江戸に根っこをもつ古い伝統文化との出会いがあるところだと思う。
大阪だけでは難しいところもあろうが、ほんの半径40キロの中に京都・神戸・奈良があるではないか。
京都にあって大阪にないのは、文化的閉鎖性つまり自己の文化へのこだわりと不断の維持管理の差ではないか。
まずは大阪の文化財への徹底立て直し・修復、そしてなにが大阪らしい大阪固有の文化なのかを見直すことだろう。
観光は、固有で個性的な文化を見せることに尽きる。文化財というハードは徹底的に「見て感動するほど素晴らしい」レベル(藤祭りで触れた、塚本こなみさんのいう「感動分岐点」を超える)までメンテナンスされなければならない。
大阪に文化がないか?ある。
京都には京都の、神戸には神戸、奈良にも、吉野にも高野山にも、関西一円には観光産業経済規模を世界平均に近づけるだけの資源はあるではないか。
しっかり補修された、美しく壮麗な「国宝」「重要文化財」を核とする観光産業は、ガイドや、小西美術工藝を頂点とする修復会社、宿泊施設、食堂、外国人の観光ガイド業など裾野が広がる。
GDPを世界平均にあげると、100万人単位の雇用も生まれ、文化財修復の職人技術の継承もスムーズに行われる。
文化財こそ予算のかけがいのある「地方創世」だそうだ。
賛成だ。
ヨーロッパの都市が、最新の超高層ビルで観光客を引きつけているか?「ノー」だ。歴史的景観と文化財・美術品で観光業が成り立っている。
歴史は「江戸時代以前」だけではない、明治~昭和もまた歴史なのだ。
大阪を始め関西復権(観光産業での)は、「関西文化の都構想」こそふさわしい。
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