銀二貫の原作読了 ― 2014年07月28日 14:21
長らくかかってしまったが、NHK木曜時代劇の前シーズン「銀二貫」の原作(高田郁;幻冬舎文庫)を読み終えた。
よい作品だと思う。展開はテレビドラマよりずっと淡々と落ち着いている。江戸を舞台にしたあまたの時代小説にまったく引けをとらない、商人の町大坂天神橋界隈のいい味が出ている。
終始主人公の、敵討ちの修羅場から「銀二貫」で寒天問屋井川屋の旦那に買われた松吉に優しい照明が当たり、彼の様々な葛藤が細やかに描かれている。
主人井川屋和助も番頭の善治郎、先輩丁稚の梅吉、思われ「いとさん」真帆の描写も丁寧だ。
テレビドラマには、原作にないいくつかのシーが付加されているが、その脚本もまたみごとで、原作の雰囲気を壊さぬようドラマチックな展開につなげているのに感心した。
脚本家にもあらためて拍手を送りたい。
なお、惜しむらくは、付録に当時の大坂の古地図が欲しかった。
池波正太郎の名作「鬼平犯科帳」「剣客商売」も江戸の古地図があると彼らの足跡がたどれ、最新の東京の町を対照するとワクワクするのと同じように、地図ばかりはどれほど細密な描写がされようとも、家並みのセットしか映らないドラマからも小説からも読み取れないのだ。
よい作品だと思う。展開はテレビドラマよりずっと淡々と落ち着いている。江戸を舞台にしたあまたの時代小説にまったく引けをとらない、商人の町大坂天神橋界隈のいい味が出ている。
終始主人公の、敵討ちの修羅場から「銀二貫」で寒天問屋井川屋の旦那に買われた松吉に優しい照明が当たり、彼の様々な葛藤が細やかに描かれている。
主人井川屋和助も番頭の善治郎、先輩丁稚の梅吉、思われ「いとさん」真帆の描写も丁寧だ。
テレビドラマには、原作にないいくつかのシーが付加されているが、その脚本もまたみごとで、原作の雰囲気を壊さぬようドラマチックな展開につなげているのに感心した。
脚本家にもあらためて拍手を送りたい。
なお、惜しむらくは、付録に当時の大坂の古地図が欲しかった。
池波正太郎の名作「鬼平犯科帳」「剣客商売」も江戸の古地図があると彼らの足跡がたどれ、最新の東京の町を対照するとワクワクするのと同じように、地図ばかりはどれほど細密な描写がされようとも、家並みのセットしか映らないドラマからも小説からも読み取れないのだ。
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